・・・フェード ・・・フェード ・・・ウォォォォォォッ ッフェードッ インッ! えのきづ です。
別に、アキラではありませんよ。 ・・・ライディーンも出ませんし。
私、えのきづはかつて、猫は4足歩行動物だから全部が脚。
数える単位は“匹”、或いは“頭”。・・・などと当たり前らしい観念を
当たり前らしく持っておりました。
“てん”を譲り受ける前に一度、保護主の方のところへ伺いましたが、
保護主さんは、保護した状況やいきさつ、その後の成長過程を話してくださる
際に、『・・・この人はねぇ。』 とか 『・・・こっちの3人はねぇ。』
と言っていたのが、珍しく聞こえたものです。
ただ・・・そこには猫に対する面倒見の良さや優しさが感じられて
先の違和感を打ち消す何かも感じた事を覚えています。
その後暫くして・・・避妊手術に出したてんを迎えに行った時の事・・・。
私えのきづは猫飼いとしてもデビューまもなく、動物病院もこの手術が初めてでした
し、そして何より“てん”とは連日大バトルばかりでしたので・・・
連れて帰られるのを嫌がったりせんかな?なんて心配をしていました。・・・その頃はまだ持っていた、動物病院はトイプードルや
ギンギラの猫を抱えた有閑マダムの巣窟!なんてふざけたイメージもそれを後押し
します。
ところが・・・・・
順番が来て治療室へ入ってみると・・・
ケージの中から私えのきづを認めた“てん”は、挿管で痛めたのどから
絞り出すような声で、早く来い!と訴えるように鳴いています。
ケージを開けると私えのきづの腕をしっかりと抱きかかえ、それまでの不安を吐き出す
かのように鳴き続けました。・・・胸の辺りまで登りたいのに捕まえた腕を
離せないかのような状況です。
・・・柄にも無く感動し、切なくなりましたな。
この時、悟りました。
・・・どんなに下らない心配をしていたかと言う事を。
・・・保護主さんの言っていたあの感覚を。
・・・私の腕を抱きかかえていたのは前脚ではなく腕だった事を。
・・・そして
猫バカにフェードインした事を!
・・・もう最近では私えのきづがてんを飼っているのか?
・・・私えのきづが上手い具合にてんに飼わされているのか?
はたまた
・・・私えのきづがてんに飼われているのか?
わかりませんな。
分かるのは・・・アキラは君の仲間だと言う事だけ。
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